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SPECIAL

インタビュー

高校生世界王者の佐々木燈さんにスラックラインの魅力についてお話しいただきました!

スラックライン2019年度世界一の高校生 佐々木燈さんにインタビュー!
スラックラインへの出会いから、現役高校生でありながらGibbonに所属するプロアスリートとして競技を続ける中での葛藤などを赤裸々にお話しいただきました!

◆スラックラインに出会ったきっかけはなんですか?
元々家族でアウトドアが好きでキャンプに出かけていた際に、何かできるものはないかと父親が見つけてきたのがスラックラインでした。
最初はキャンプに行った際に楽しむ程度でしたが、両親がどはまりして、キャンプよりスラックラインがメインになりました。
そこからスラックラインを他でやっている人と一緒に公園とかで練習するようになりました。
その時に同い年でちょっと私より上手い子がいて、友人に勝ちたいという一心で火がついて練習し始めたのがきっかけです。

◆2019年に世界一。どんな思いで目指されていましたか?
始めたのは小学生の頃で、ジュニアの部に出ていました。
その時はずっと勝ち続けることができたけど、6年生に大人の部に移行して強い選手が出てきたときに勝てなくなった時期がありました。
ただ小さい頃に出た時の嬉しさとかをもう一度あじわいたいなと思い、練習していくうちにまた勝てるようになりました。
日本人は結構環境が整っていて、外国人は結構遊び感覚でやっている人が多いけど日本は結構世界目指す感じでやっている人が多いなと感じます。

◆世界で戦うにあたっていろんな困難にぶつかったと思います。困難に感じたことはなんでしょうか?
世界一位になってから大変なことが多かったです。
2019年に優勝した後、次の年からみなさんの知るようにコロナが大流行しました。
大会もなくなって他の人に見られる機会がないので、練習して大会に出てモチベーションが上がっての繰り返しだったところから、何を目指せばいいのかわからなくなりました。
それと同時に受験期間に入りスラックラインからちょっと離れる期間が長くなったりしたので結構悩んだりしてました。
今年から大会も開催されるようになり、大会に出場できることで楽しさをまた見出せるようになりました。
周りの選手も強くてまだ勝てる感じではないけど自分なりに楽しんでいられたらいいなと思っています。

◆学業との両立はどのようにさせてきましたか?
受験で勉強が忙しかったですが、スラックラインを辞める気は一切なかったので、受験期も土日の1時間だけ練習に行って塾を抜け出して戻る生活をしていました。
平日はずっと勉強していましたがちょっとでもスラックラインに触れる時間を作っていました。
両立は大変でしたがスラックラインをやることで気持ちのリフレッシュにもなりました。

◆ずばり佐々木選手が感じるスラックラインの魅力とは!!
スポーツは勝ち負けが結構あるけど、技ができる、できないがあることを感じられるスポーツは限られてくると思います。
そういった点は本当に大変だし辛いことも多いと思いますが、その分できた時の達成感とか個人スポーツだからこそ、その周りの応援とか刺激が凄くて他のスポーツより喜怒哀楽が激しく出ますし奥が深いです。
レベルが上がるにつ入れて技も難易度がどんどん上がって挑戦するのも怖いけど、その周りが協力してくれたり、周りのおかげで挑戦できた時の喜びは何にも変えられない喜びで、いつも技ができた時に続けて良かったと感じます。
初めての人からしたら何これ?!って感じで格好いいと言ってもらえることが多いですし、見ているだけでも面白いスポーツです。

◆明確に点数などで測れるスポーツではないと思うのですが、どのようなところで差がついていくのでしょうか?
正直、男子はほとんど差がないと思っています。
高さやスタイル、カッコいい動きをしているかどうかが評価されています。
女子は勝ち負けの差は技の難易度によりますね。
女子で今の1位の人は2回転やひねりを入れたりしていて2位との差は難易度にあるんじゃないかなと思います。

◆演技の順番はどのように決めていますか
一回のパフォーマンスに順番は特に決めてないです。
フィギュアスケートみたいにやることが決まっているのではなく、本当に人それぞれです。
私は時間の中でできる技とコンビネーションが決まっているのでやる順番をその都度決めていく感じにしています。
フィギュアスケートは演目も決まっていて自分との闘いだと思いますが、特に男子の場合だと直前にやられた演技をやり返したりする要素もあります。
マイナーなスポーツではあるのでルールが大会によって違っていて自分の点数をいかに高く出せるかが求められるようなルールの時もありますし、1対1で競い合うようなルールの時もあります。

◆他の選手のを見て研究はしますか?
映像を見ながら、研究するというより、自分のできない技を見て取り入れることの方が多いです。
敵というよりライバルで、みんな仲良く一緒に練習するので、どうやってこの技やっているんだろうとか、その人の技を見て一緒に練習したり、普通に「この技どうやるの?」と聞いたりします。
そう言った切磋琢磨してお互いを高め合うような関係が私の好きなところでもあります。
年齢層もばらばらで大人の人も話しかけてくれたり、褒めたり教えたりもしてくれるので、人と話すことや人前に出てパフォーマンスすることも好きになれたし、色んな人と仲良くひとつのことに熱中できることが凄い楽しいです。

◆まだまだマイナースポーツなスラックラインですが、どのように広まってほしいですか
まずは競技として広まって欲しい、スラックライン一本で世界と戦って行く選手が増えていってほしい、という思いもあるけど、本当に楽しんでうまくなるスポーツなので勝ちたい気持ちが先行すると追い込まれてしんどくなってしまいます。
楽しみながら小さい子から、年配の方にも触れてみて欲しいですし、健康やリハビリ、体育の授業などに取り入れたり、習い事として始めるのもいいと思います。
大会もレベルが上がって自分ができると思わないから、見て楽しむスポーツとなっていて始める人が少ない気もしますが、時間をかけてできるようになるものです。
もっと気軽に楽しんでもらえるスポーツとして広まってほしいと思います。

◆現在高校2年生で学業とプロとしての活動をやる中でなにか葛藤はありましたか?
高1の時は受験も終わり、部活にも所属して、どうすればいいかわからない、自分がやりたいのは全部だけどどうやって両立すればいいかわからないという時期が長かったです。
高1の時は勉強もしないといけない、部活もあるし、ただスラックラインもやりたいし、遊びたいしでどうしよう、となっていました。
高2からはやっぱり私はスラックラインをやりたい!という気持ちが強かったので、スラックラインを優先して考えるようになりました。
ただせっかく高校生なので、遊んだり、部活にも行きたいと思っているので、スラックラインはメインで考えつつも、せっかくだから自分のやりたいことをやろうと思って、最近はうまく両立しています。
忙しいと感じますが今だけかなって思いながら頑張っています!!

◆今後どうなっていきたいのか、将来の展望はありますか?
細かいことは決めてないけど今を楽しむのが一番、そして勝てるように練習していきたいと思っています。
私はずっと選手じゃなくてもいいと思っていて、教えるのも好きなのでいずれはパフォーマンスをしたり、教えることも、両方やりたいと考えています。

◆これから何かにチャレンジしたいと思っている人に一言ありますか!?
本当に諦めなければできると思います!
部活も勉強もスラックラインなど色々やっていて最初は両立できなかったけど、やっていくうちにどんどん慣れてできるようになってきます!
ちょっとずつでもいいから本当に諦めないで何か色々なことに全力でやってみてほしいと思います!
スラックラインや色々なことを頑張れるようになった結果、何事にも頑張れるようになりました。
小さなことや学校の体育祭、友達とのちょっとした勝負事、面倒くさいことも頑張れるようになってきて、とにかくなんでも頑張ってみることで充実もしてくるし、どんどん楽しくなります。
最初は無理だって結構諦めている人が多いと思うんですけど、ちょっとずつだけど継続して我慢して頑張ってほしいなと思います。

 

スラックラインへの愛が伝わるインタビューになりました!!
そしてすべてを全力で楽しむ心!すべてを楽しむ素敵な心を兼ね備えた若きパフォーマーの
今後の活躍にも期待です!
お時間いただきありがとうございました!!