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SPECIAL

インタビュー

コーフボール日本代表!!永井廉さん

コーフボールは1902年、オランダ発祥のニュースポーツです。

教師のニッコ・ブロークフィセ氏が、少年と少女が混合で楽しめる屋外スポーツとしてバスケットボールのルールを基に考案しました。

「コーフ(Korf)」はオランダ語で、「バスケット(籠)」を意味します。

今回は、そんなコーフボールの日本代表の永井廉さんにインタビューをさせていただきました。

 

新)新スポ

永)永井さん

 

新)本日は、永井さんからコーフボールの魅力についてお話をお聞きできればと思っております。よろしくお願いします。

永)よろしくお願いします。

新)永井さんがコーフボールを始めたきっかけはなんでしょうか?

永)コーフボールを知ったきっかけはちょっと特殊で、いろんな人はSNSだったりで知って始める人が多いと思うんですけど、私は母親が台湾人で中学校2年生の時に台湾の中学校の部活で始めたのが最初です。

大学卒業まで台湾にいたのですが、台湾はコーフボールが結構強い国で世界2位〜3位を行き来してるぐらい強い国でした。

私が中学生の時に、コーフボールというバスケに似たスポーツがあるよと母親に聞き、そのときはテニスをやってたので、テニスとコーフボールを両立する形で部活はコーフボール、部活終わりにクラブチームにテニスをしにいく日々を過ごしていました。

新)初めはテニスと二足の草鞋だったんですね。

永)はい、そうなんです。初めて日本代表になったのが、高校1年生の夏休みの時でした。

中学時代のコーチが台湾でもすごい選手で、日本人の知り合いがいたらしく、「台湾に日本人でコーフボールやっている人がいるよ」という感じでコーチに紹介してもらい日本代表になりました。

そこで日本人の選手と知り合い、大学院を卒業して日本に帰国後もコーフボールクラブ東京に所属しました。

新)ありがとうございます。テニスとコーフボールを両立してやっていたっていうところでかなり忙しかったんじゃないすか?

永)そうですね。台湾の中学校に体育クラスっていう体育専門のクラスがあって、その体育クラスには陸上部かコーフボール部しかなかったんです。

走るのが好きじゃなかったのでそのバスケに似たスポーツをやろう、みたいな感じで入ったのがきっかけです。

当時はそんなに好きじゃなかったです。テニスの方が好きでそっちの練習に早く行きたいなって思ってやってました。

新)そうだったんですか?!当時テニスの方が好きだったというお話ですが、そこからコーフホールが1番になっていったきっかけとかはあったんですか?

永)一番大きいのは、中学校の頃の男性のコーチです。コーフボールはオランダ発祥のスポーツで、オランダのプロリーグでプレーしてた方がコーチをしてくれていたのです。

そのコーチと出会うまで自分で言うのもあれですが、他の人たちよりもすぐ上達して、簡単だなと思っていたところにその人がコーチとして帰ってきて、そのときにボコボコされて、悔しくて泣いて、それがきっかけで頑張ろうかなとなりました。

そこからコーフボールの熱がちょっとずつ上がってきて、日本代表として出たアジア・オセアニア大会で本当に好きになりました。

新)なるほど大きい大会での悔しい経験があったからこそっていうところですよね。

永)そうです。

 

新)そういった負けた経験とか悔しいなと思った経験、困難にあったたときとかって、どのように乗り越えていったのかお聞きしてもいいですか?

永)一番難しいのはやっぱり男女混合のスポーツなので、男同士だと話せることも女性相手だと喋りづらいこともあるところですかね。

コーフボールってコミュニケーションがすごく大切なスポーツで、女性とやってる分女性に気を遣わないといけない部分だったり、チームスポーツなので個々の技術も大事ですが、それ以上にチームワークが重要になってきます。

バスケみたいに1人で絶対攻めれないので、パス繋いでチームの力がちゃんと発揮されるいい雰囲気つくりが今でも難しいなと感じています。

新)今回このインタビューをするにあたってNEWSPOメンバーもコーフボールをやってみて、バスケに似ているが全く異なるスポーツだなと感じたのですが、永井さんが思うコーフボールのここが一番魅力っていうポイントはありますか?

永)チームスポーツなので4人がちゃんとパスを回して、最終的にゴールを決めた時が一番気持ちいいなって感じますね。

新)ゴールを決めた瞬間が一番気持ちいいと。

永)そうですね。自分がというよりかはチームで4人でパス回して、誰が決めてもいいんですけど、誰かがそこでうまくパス回してシュート決めた時ですね。

新)確かにゴールが決まった時は気持ちよかったです。

コーフボールは攻めと守りでプレーできる選手が別れているというのが珍しい部分だなと感じました。攻めてるときは自分がプレーしているなと実感があると思うんですが、守備の時に永井さんは最初どう感じましたか?

永)コーフボールのディフェンスあるあるなんですが、2点入らないとその攻守交代にならないんですよ。

両チームの点数の合計が偶数にならないと…だから、どっちもゴールを決められなくて、ずっとディフェンスを5分、10分やってる時間が出てきたときは、ちょっとイライラしてくることはありますね(笑)

新)たしかにものすごい運動量に対して点数が動かないとくるものがありますね(笑)

 

新)永井さんのコーフボールに対するこだわりはありますか。

永)コーフボールはマイナースポーツなので、いろんな人に知っていただくために今回こういった体験会だったり、神奈川の川崎あたりでチームを上げてコーフボールをもっと盛り上げて行ければとは思ってます。

新)今後はいろいろと発展していくようにということですか?

永)そうですね、はい。

新)ありがとうございます。将来思い描くビジョンをお聞きしてもいいですか。

永)個人的な目標にはなるんですけど、今まで出てきたアジア・オセアニアカップという大会でメダルを取りたいなって思っています。

いつも大体半分あたりで終わっちゃうんですよ。6位とか5位で終わったりしているので、そこの壁を乗り越えたいなって思っています。

さっき言ったようにいろんな人にコーフボールを知ってもらいたいので、強化と普及を両立させながら、自分が現役であと5年、6年、何年できるかわかんないですけどそれまでにメダルを取りたいなとは考えてます。

新)なるほど、ありがとうございます。ちなみにメダルっていつぐらいお持ちなんですか。

永)いや、まだ全然持っていないです。

新)本当にこれからメダル獲得のためにコーフボールをどんどん日本に広げていこうと動かれているんですね。

永)はい。

新)中学校の台湾に行かれて大学卒業後に日本に戻ってきたというお話でしたが、なぜ台湾でコーフボールを続けるのではなく日本で続けたのでしょうか?

永)台湾は強いんですけど、やっぱり台湾でも結構マイナーなスポーツで、クラブチームっていうのがあんまりなくて、台湾代表の人って大体大学生だったり、大学を卒業して続けてる人たちなのであんまりクラブチームっていうのがなかったんです。

新)はい

永)日本に帰ることは中学生の頃から考えていて、大学卒業したら日本に帰ろうとなりました。

新)日本の選手の方とのご縁もあり、日本でコーフボールも続けようとなったのでしょうか。

永)そうですね、やっぱり日本代表としてやらせてもらってるので、日本人と練習した方がいいのかなと思っていました。

新)なるほど、ありがとうございます。アジア・オセアニアカップは毎年やっている大会なのでしょうか。

永)大会は4年に1回です。最初にアジアカップという大会があり、そこで上位に入ったら、次のアジア・オセアニアカップに出れて、そこでも上位まで勝ち抜くことができたら、WORLD CUP、世界大会といった感じで全部4年に1回なんですけど勝っていけば毎年大会があるみたいな感じです。

新)オランダでプロリーグがあるという話もありましたが、ヨーロッパの方だとすごい盛んでとても強いのでしょうか。

永)そうですね結構ヨーロッパが強いですね。オランダだったり、世界2位がベルギーだったり、ヨーロッパは結構めちゃくちゃ強いですね。

新)ヨーロッパ遠征みたいのをやれたらやってみたいなみたいなとかって将来あったりするんでしょうか。

永)ありますね!まだ行ったことないんですよ、オランダ。

新)そうなんですね!中学校の恩師がいたチームを見てみたいなどあるんでしょうか?

永)そうですね、本場のコーフボールを見てみたいなと思ってます。

 

新)今回、コーフボールを体験して密なチームワークがとても重要になるスポーツだなと感じましてその要が「コミュニケーション」とお聞きしましたがチーム内コミュニケーションで大事にしていることなどはあるのでしょうか。

永)チーム内もそうなんですけど、僕個人はやっぱりちょっときつめの言葉を言っていた時期がありまして、やっぱその時はチームワークというか雰囲気が悪いので、そういうことを言わないようにイライラしたとしても、言葉はちゃんと選んで喋らようにして、パフォーマンスが落ちないように、言葉には気を使ってますね。

新)伝え方みたいな部分を大事にしているんですね。

永)はい、そうです。

新)まさしくリーダーって感じですね。コミュニケーションをすごく大事にしていらっしゃると思うんですけど、何かコーフボールを通じてのコミュニケーションであったりとか、

私生活でコーフボールでやっててこれよかったなといった経験などありますか。

永)まさしく東京に今日本帰ってきて3年目なんですけど、今の仕事が学童に行って子供達にスポーツ遊びを教える仕事をしておりまして、大体1時間くらいの時間で30人くらいの子供に1時間以内で教える先生をやらしてもらってて、元々結構人見知りで喋るのはあんまり好きじゃなかったんです。

ただ、コーフボールで私が20歳くらいのときに初めてキャプテンを任されて、言葉選びがまだできないときだったので結構そこで挫折というか何か嫌な経験をして、自分としても成長して少しずつチームをうまくまとめるようにれるようになったのが、今の仕事でもその子供たちをまとめるっていう形で結構活かされていますね。

新)ありがとうございます。最後に、未経験の方に向けてコーフボールのアピールポイントなどはありますか?

永)コーフボールは他のスポーツと比べ日本代表になりやすいスポーツになってるとおもうので日本代表とかやってみたいなって方は、未経験者でも全然始めて1年とかでもなってる人とかいるので、日本代表になりたい方はぜひやってみてくださいw

チームでコミュニケーションをとりながら、得点を勝ち取るために全員で協力していくニュースポーツ「コーフボール」でした。