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インタビュー

【NEWSPOインタビュー】ラウンドネットジャパン 中村祐樹さん

 

アメリカ発祥のスポーツ、ラウンドネット。
日本ではまだマイナースポーツですが、世界的には手軽さと面白さで数百万人がプレーしています。

今回は、ラウンドネットを始めて約2年で日本代表になり、普及活動にも力を入れている中村さんにお話を伺いました。

今後絶対流行る!という、ラウンドネットの魅力とは。


新)新スポ

中)中村さん

 

新)本日はよろしくお願いします。
まずはじめに、ラウンドネットの概要について教えてください。

中)正式名称はラウンドネットで、別名はスパイクボール。
日本では、ラウンドネットジャパンが公式団体として組織認定を受けています。

簡単にルールを説明すると、2対2で戦うチームスポーツです。直径約1mの円形のネットを挟み、3回以内のトスでネットに弾ませラリーをする、バレーボールに近いスポーツ。

バレーとの大きな違いは、コートがなく360度使えることです。コートがないので、十何メートル飛ばされてもダイブして取って、ということもあるアクティブなスポーツ。
21ポイントマッチで、ネットの淵(リム)に当ててしまう、3回以内に返せない、地面にバウンドしてしまうと相手ポイントになります。

 


新)プレーされている方の年齢層はどれくらいなんでしょう?

中)本当にバラバラで、5~6歳から50代くらいまで。ボールも柔らかく力が要らないため、フィットネス感覚でプレーしている方もいます。
道具を解体して持ち運べるので、湘南のビーチや、キャンプ場でプレーしている方も。

新)誰でも気軽にできるスポーツなんですね。

中)そうなんです、道具も1万円程度で、壊れてもずっと修理してくれる永久保証です(笑)。

新)なんて良心的な!
始めるハードルが低くて、スポーツが苦手な方でも挑戦しやすそうですね。

中)そうですね。2人で協力するスポーツなので、1人が苦手でももう1人がカバーして、和気あいあいと楽しめます。

 

 

新)スポーツが苦手な私でもできそうです。
正直、今までラウンドネットというスポーツを耳にする機会が無かったのですが、中村さんはどうやってラウンドネットと出会ったのでしょうか?

中)昔イギリスに留学していたのですが、帰国後、英語を話す機会を求めて英語を話せるカフェに行ったら、アメリカ人のラウンドネットアンバサダーの方がいらっしゃって。やってみないかということで始めてみたのがきっかけです。
もともと英語が喋れることと運動不足解消、という目的で続けていました。それが気付いたらこんなことに(笑)。

新)気付いたら日本代表(笑)。

中)代々木公園でプレーしていたのですが、色々な人が興味を持って話しかけてくれました。スポーツを通して新しい出会いやきっかけがあり、自分の世界観も広がっていったことも続けて来た理由のひとつですね。

新)もともと、人とのつながりや出会いは求めていたんですか?

中)そうですね、国内外でヒッチハイクもやっていて、人とのつながり=自分の世界観の広さ、と思っていました。

新)そう思うと、日本代表にもなって、普及活動もして、今も世界が広がっていっていますね。

中)はい、今インタビューを受けていることもですし、ラジオやテレビにも出演させていただいて、今までの人生と全く違った進み方になっていますね。
そこからラウンドネットと関係ない友人もできてきました。これで仕事辞められたら1番いいんですけど(笑)。Youtuberにでもなれたら…。

新)人とのつながり、というのがひとつ大きな魅力なんですね。
他に、プレーしての魅力というのはなにかありますか?

中)常に協力プレー、という点ですかね。
例えばテニスだと、1回1回相手と打ち合いますが、ラウンドネットは仲間と数回ボールをつなげて相手に返します。つないでつないで、拮抗したラリーの中での得点は2人で勝ち取った1点。どの1点でもチームプレーで成り立っていて、チームプレーの魅力が凝縮されていると思います。

今のペアはプライベートでも仲がいいんですが、普段はお互い褒め合うような間柄じゃないんです。
でも、試合中はどんな時でもいいところを見つけて褒めていて、チームとしての一体感はこのスポーツを通してできたことだと思います。
普段にも活かしていきたいですね(笑)。

 

新)協力プレーだからこそ信頼関係が大事になってくると思うのですが、関係性を作るうえで意識していることはありますか?

中)なんでしょう…
自分の良かったところ、悪かったところはポイントごとに聞くようにしていますね。
自分が思っていることと相手から見えていることは全然違うので、お互い褒め合いながらも、改善点がある場合はネガティブな言い方を避け、ポジティブに伝えるようにしています。
ポイント毎に相手の意見を取り入れることを意識してプレーしています。

新)ラウンドネットに限らず、全部の人間関係に活かせそうです。

中)客観視すること、大事ですね。
ふたりともメンタル弱いので、そこから意識して褒め合う、お互いの視点から支え合うという習慣が生まれました!

 

 

 

 

新)自分のダメなところを受け入れて改善に向けていけるのが、ペアでやっていく秘訣なのかなと思いました。
元々スポーツは何かされていたんですか?

中)ラケット系、陸上、サッカー、水泳、スノボ等々、9種目ほどやっていました。

新)色々やってきたんですね!

中)ラウンドネットは、いろいろなスポーツの集合体のような動きをするイメージですね。
この時のこの動きはあのスポーツだな、と。

新)それだけたくさんのスポーツをやってきた中で、ラウンドネットを続けているのはなぜでしょうか?

中)こんなに面白いものが広まっていないのがもったいない!というのが大きいですね。
今は国内のプレーヤーは2000人程度ですが、アメリカでは約400万人。ヨーロッパでもたくさんの方がプレーしています。
英語圏の国は地続きなのもあり普及が進んでいますが、日本は島国なのでまだまだこれから。ルールブックも英語版しかなく、今自分で翻訳しています。
魅力を多くの人に伝えていくのが、ラウンドネットへの恩返しだと思っています。 

 

新)日本でもたくさんの人に普及して、国内のプレーもレベルアップしていったらいいですね。

中)そうですね、実は今とある自治体から、教育機関にラウンドネットを導入したいという話をいただいていまして。もしかしたら体育の授業にドッヂボールと同じようにラウンドネットが採用されるかもしれないです。

新)教育機関への普及のお話もありましたが、今後のビジョンは?

中)ラウンドネットジャパンは世界ラウンドネット公式連盟であるIRFへ日本公式団体として加盟しています。IRFがオリンピック出場も視野に入れているため、
長期ビジョンは8年後のオリンピック出場と世界大会への代表派遣。
中期は、長期を見据えて教育関係に浸透させていき、若い世代に広めていくことと、アジア大会への代表派遣。
そして短期は、全国に普及活動を行う拠点を10個以上作ること。同じ志を持つ仲間が全国にいれば、より直接的に魅力を伝えていけるので。

 

 ラウンドネットジャパンの掲げるビジョンは、
「競争力のありハイレベルなプレーができる環境を全国でつくり、世界で通用するプレイヤーの成長機会と練習の場を提供する。」ことです。
この全国、世界につながる土台となることがラウンドネットジャパンの果たすべき役割かなと思っています。

 

新)8年後にオリンピック種目になったら、もうマイナースポーツとは言えないですね!
ラウンドネットを通して、ご自身の、人としてこうなっていきたいというビジョンはありますか?

中)プレイヤーとしては、全てのプレーが仲間との協力の上に成り立つこのスポーツを通して、仲間がしてほしいことや得意不得意を瞬時に見極める観察力のもった人間になりたいと思っています。

代表としては、自然と人が付いて来てくれるような人になっていきたいです。東京と湘南のチームの代表がまさにそのような方々で、影では普及のためにものすごく努力されていて、そういったラウンドネットへの真摯な姿勢が周りをいい意味で巻き込めているのかと思います。そういった方達のように何かに真摯に取り組み、周りの人を一緒に巻き込んで何かを成し遂げられる人になっていきたいと思っています。そうすることが、結果的にラウンドネットの普及にも直結していくのかなと思います。

 

 

新)ありがとうございます。
では、最後にこれだけは伝えておきたい!ということがあれば。

中)今後、絶対に日本中で流行るスポーツです。
今始めればその最先端にいられて、日本代表のチャンスも!
黙って見ているのか、参加するのか、やるかやらないかはあなた次第!(笑)
プレーヤーも運営も、普及に携わりたい方、ぜひお待ちしています。

先日実際に体験もさせていただきましたが、初めてでも楽しめて参加者全員で盛り上がりました。
今後より多くの方に普及していくよう、新スポも協力していければと思います。

中村さん、ありがとうございました!